柏青色申告会からのお知らせ

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平成29年度 中学生の「税についての作文」

平成29年度 中学生の「税についての作文」が募集され、

このたびの 「一般社団法人柏青色申告会長賞」 は
柏市立富勢中学校 3年 當麻日菜さん 決まりました。

タイトルは「身近にあるけど分からないもの」です。

私は小さいころから体調を崩しやすく、その度に病院に通っています。また、学校で受ける検診に引っかかって定期健診を受けたり、転んで足をひねったり、授業で肩を痛めたり……。他の人と比べると、圧倒的に通院回数が多いのです。家族も、ぜんそくや中耳炎、肌荒れなど、病院にはたくさんお世話になっています。これほど通うわけですから、当然医療費はとてもたくさんかかってしまいます。

そんな我が家を少し助けてくれたのは、「柏市子ども医療費助成受給券」の存在でした。この制度は、市区町村ごとに内容が異なります。柏市では、通院一回及び入院一日の自己負担額が三〇〇円になります。保険調剤においては、全額免除になります。そして本来私達が払うべき金額と実際に払っている金額との差、これを市が各病院へと代わりに払ってくれていたのです。そのお金の出所が、私達の払っている「税」でした。直接目には見えませんが、国税が含まれている地方交付税交付金や市民税などから、このお金は支払われていました。「税」は、誰かの給料だけではなく、私達自身のためにも使われていたのでした。

でも、「税」の使い道は、所詮見えません。私の身の周り――教材費・給食費・学校維持費など――にも、確かに使われています。しかし、自分とそんなに関わりのない部分の使い道は、紙面・口頭で軽く並べられても、あまりピンと来ないです。それは、中学生の私の情報源が少ないことも理由です。でも、「税」についての詳しい情報自体も少ないと思います。そしてそれが、「税」への関心が減っている理由だと思います。例えば、「△△の環境整備に××万円使用予定です。」と聞いたとき、どんなことを考えますか。恐らくほとんどの人が一応認識をする程度です。△△の近辺に住む人や働く人でなかったら関係がない、そう感じる人が多いのが、今の現状です。

 けれども、本当にそれで良いのでしょうか。自分達の払った「税」です。使い道を自分で選択できないからこそ、関心を持つべきなのです。私はまだ自分で稼ぐことが出来ないので、両親のお金ではありますが、消費税を払っています。合計してたいしたことのない額であっても、家のお金が使われているからには、もっと詳しく知りたいです。それなのに、大雑把にしか分からないのです。このままの状態では、多めに金額を提示して、実際のものとの差額をもらっている人がいるかも、と疑えてしまいます。だからこそ、政治家の方々には庶民の代表として、「税」の「内側」を教えていただきたいです。情報が増えることによって情報源が増えれば、若者の税・政治への関心は高まるのではないでしょうか。

 「税」は人同士の生活を支え合う土台です。ですからこれからの日本・地域の発展のためにも、皆の共通理解事項にしていくべきです。